昔日の想い出2009_029
2009/8/23(日)【松戸(その3)】
矢切の渡しを訪れてから、松戸駅に戻りました。
この日は特に下調べをしていたわけでもないので、どこを訪れればいいのかわからない状態。駅前やバスの中でいろいろ調べて、次に訪れる場所を決めました。
松戸には水戸藩最後の藩主、徳川昭武(徳川慶喜の弟)がつくった別邸で、国の重要文化財になっている戸定邸があります。時間もぎりぎり間に合いそうなので、ここを訪れることに。
木々に囲まれた日本家屋。とても穏やかな雰囲気した。
明治17年に完成したというこの邸宅。畳敷きの広い部屋に柔らかい日の光が差し込んでいました。
照明器具も味のあるいいデザイン。
縁側のガラス戸。もちろん手入れや改修はされているのでしょうが、とてもいい雰囲気ですね。
ここから見える庭園。晩夏のこの日はまだ緑が溢れています。季節によっては桜、紅葉、そして雪景色も楽しめるようです。
この邸宅で一番広い客間です。ごろーんと横になって、ゆっくりしたくなる雰囲気。室内には心地いい風が通り抜けていきます。
ここからだと同じ庭園もまた違った景色を堪能できます。原則立ち入り禁止なのですが、日によってはお庭を散策することもできるそうです。
ちょうどこれが、身長180センチの私の視線です。普通に歩くと明らかに頭を打ってしまうような桟の低さ。
当時の建築様式というか、日本人の体型をも感じることができるようです。
廊下の照明もまた、いいデザインですね。
書斎から中庭の方を見ると、今のような密閉した構造とは全く違うというのがよくわかります。高温多湿な日本の夏を快適に過ごす工夫ですね。
かつての主は、この贅沢な眺めを当たり前のように見ていたんですよね。
もちろん、この照明にも目がとまります。
この部屋は主か奥様の寝室だったのでしょうか?蚊帳をつるす器具のようなものが残っていました。
そうして閉園間際。邸宅と歴史館をひととおり見学した後、改めて邸宅正面から奥の方、客間の方を見てみます。
玄関から庭園、そしてその先までを見ることができるのですね。
過剰な装飾を排し、それでも最上級の素材を使って建てられたこのお屋敷。随所に気品が漂う素晴らしい邸宅でした。
戸定邸を後にして空を見上げると、天高い秋のソラになっていました。
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