新幹線 014【W1 JR500 WEST JAPAN（のぞみ50号/500系）】

2008年のお盆休み、普段は車で帰省をするのに列車で帰省をした本当の理由はこれ、500系のぞみに乗車することでした。
近い将来、500系は東海道新幹線から撤退します。その後もしばらくは山陽新幹線の区間でのぞみの運用に就くかもしれませんが、いずれは8両編成に組み替えられ、山陽新幹線のこだまのみの運用に入ります。
私にとって500系は100系3000番台と同じくらい思い入れのある編成。それ故できる限り乗車しておきたい。
そんな思いがあり、大阪から東京に向かう列車として500系のぞみを利用することに決めていたのです。

少し早めに新大阪駅に到着し、100系など他の列車にカメラを向けた後、26番ホームに向かいました。すると…

これから乗るのぞみ50号、5分の遅れだそうです。理由は？？
もちろんお盆のUターンラッシュということもあるのですが、この500系という車両の独特な形状。運転室後位の客室ドアが省かれています。
デビュー当時、全車指定席だったのぞみも現在は1～3号車が自由席。博多寄り先頭車である1号車はドアが少ないため、利用者の乗降に時間がかかり、それが慢性的な遅延の引き金とさえなっている…
500系がのぞみから撤退知る理由でもあります。

さて、先行するひかり432号が出発すると、案内表示はこんな風に変わりました。
昔は京都と名古屋にしか停車しなかったんですけどね。

品川駅が開業したことや、東海道新幹線区間においてのぞみが品川・新横浜に全列車停車することになったことで、必然的に所要時間が増えたんだそうです。

あっという間に東京に到着。ここで5号車の客室内を撮影してみました。
5号車は赤紫系のシート生地ですね。

クッションも厚みがあって、座り心地は悪くありません。
少なくとも、300系3000番台（F編成）の薄くて固いシートよりはずっといいものです！

でも、まさかこのデザインがきっかけで撤退することになるとは…
じつはこのロングノーズ、空力特性もさることながらデザイン性を重視したものだそうです。なるほど、JR西日本らしい…

そして、東海道・山陽新幹線の車両としては当時、他に例を見なかった塗装。
今ではJR西日本の100系やひかりレールスター用の700系7000番台、更にはオリジナル塗装に戻される前の0系にも続いています。

大井の車両基地へ出発する時刻を静かに待っています。
このW1編成、運転台側面に対向列車とのすれ違い試験を行うために取付けられたセンサー窓が見られます。
先行量産車であり、様々な走行試験を1年かけて行ったW1編成ならではの仕様のひとつでしょう。

撤退まであと僅かとなった500系。なんとかこの列車で新大阪から東京に移動することができてよかったです。
恐らく、こんな機会はほとんどないでしょう。そう思うととても残念です。
東京と博多を結ぶ列車として活躍するのもあと僅か。最後の活躍をしっかりと残しておきたいものです。

あと少しで東京乗り入れを終了する500系。2008年8月現在、東京～博多直通ののぞみは定期列車のみ2往復になっています。
【下り】
・のぞみ9号東京7:30 → 品川7:37 → 新横浜7:49 → 新大阪10:09発 → 博多12:45
・のぞみ29号東京12:30 → 品川12:37 → 新横浜12:49 → 新大阪15:09発 → 博多17:40
【上り】
・のぞみ6号博多7:00 → 新大阪9:37発 → 新横浜11:54 → 品川12:06 → 東京12:13
・のぞみ50号博多18:00 → 新大阪20:37発 → 新横浜22:54 → 品川23:06 → 東京23:13

新幹線 014

2時間30分じゃないの？！

こんなところに編成番号が！