| この書庫のリスト |
| 前の記事 | | 次の記事 |

碓氷峠鉄道文化むら 005

【お召し列車から貨物まで EF58】

【撮影:2006年10月9日 碓氷峠鉄道文化むら】

小学生の頃、阪和線の浅香駅で上り各駅停車を待っていると、よく杉本町駅側から阪和貨物線経由で走る貨物列車を見かけました。

機関車は数種類あったのでしょうが、茶色い戦前型やED60などが中心。その中には「ゴハチ」の愛称で人気があった(らしい)EF58もありました。

EF58というと、かつては「青大将」と呼ばれた特急「つばめ」「はと」を牽引したり、お召し列車牽引用の61号機があったりと、優等列車の牽引にも用いられていましたが、当時から客車列車はほとんど走っていなかった阪和線で見かけるのは、貨物列車かせいぜい団体臨時列車程度。おそらく天王寺発新宮行き普通客車列車で使われていたのでしょうが、小学校低学年の私が目にすることなんてできませんでした。
「湘南電車」クハ86にも通じるこの機関車の正面は、今見てもデザイン性に優れているように思います。飾り帯の配し方や窓の配置、愛嬌さえ感じられます。

イメージ 1

でも、戦前の旧型機関車の台車を使用しているというこの機関車、ずいぶん大型らしくて全長はEF65より約3メートルも長いんだそうです。そう言われて横から見てみると「愛嬌」というより「重厚感」を感じます。

イメージ 2

1958(昭和33)年製の172号機。

イメージ 3

車内に入ってみました。 「ゴハチ」は運転室から見ても「ゴハチ」なのですね。

イメージ 5

乗務員入り口ドアの内張や、床が木造なのは驚きました。ただ、考えてみれば同時期に作られた旧型国電も木造車があったわけですし、床も木造だったようですね。「そんな古い機関車だったのか」と改めて実感しました。

イメージ 6 イメージ 4

後ろに連結されていた客車から見上げてみました。
10系などの旧型客車を牽引していた頃は、こうしたアングルから機関車を見ることができたんでしょうか? 安全基準が厳しくなった現代では、営業列車で見ることは絶対不可能ですね。こうした展示物でしか見られません。

このアングルから見ても、「ゴハチ」は「ゴハチ」でした。

イメージ 7

| 前の記事 | | 次の記事 |
| この書庫のリスト |
by mickie