2008/7/20(日)【上野から水上まで 客車列車の旅】
2008年7月20日と21日の2日にわたって、青春18きっぷを利用した乗り鉄の旅に出てきました。
ガソリン高騰のあおりを受けて、車を走らせる機会が激減したこととリンクするかのように、列車での旅を楽しむようになったのです。
この旅は、「名所を訪れる」というより、「列車を乗り継ぐ」ことに重きを置いているので、景色を満喫したりその地の美味しいものに舌鼓を打つということが少ないのですが、私としてはそれなりに楽しんだ2日間でした。
2008年の夏、実家へ帰省する時には車ではなく列車を利用するつもりでいました。
ならばということで、大阪方面に向かう下り列車は新幹線ではなくムーンライトながらを利用することにしたのです。となると、青春18きっぷが利用できるわけです。
この青春18きっぷは5回分が1セットになっています。仮に、大阪への往復でこの切符を利用するとしても3回分は余ります(実際には大阪から東京への移動は新幹線利用)。
そうして計画したのが今回の旅でした。
まずは新宿から上野まで移動します。
E233系の中央特快とE231系の中央総武各駅停車、そして209系の京浜東北線を乗り継ぎます。これはまだまだ都心の移動。旅のスタート直前といった感じです。
上野駅の地上ホームには、これから乗車するEL&SL 奥利根号の表示が出ていました。
車止めがある上、引き込み線などがないこのホーム、前後に運転台のある電車やディーゼルカーではなく、機関車が牽引する列車の場合、機関車が最後尾について客車を押すという「推進運転」でホームに入線してきます。
JRの客車列車なんて何年ぶりだろう?!
上野から途中の高崎まではこの電気機関車が我々が乗る客車を牽引します。
EF60という電気機関車。現在、JR東日本で走るのはこの1両になりましたが、国鉄時代は寝台特急なども牽引したかつての花形です。
上野を定刻に発車しました。全車指定席とはいえ快速列車。高崎までの区間は観光客だけではなく、上野から高崎線方面に向かう一般の利用客もちらほらと見られました。
それでも長距離を走る列車です。車内販売もありました。
途中の車窓にはこんな機関車も見られました。
オリジナルの塗装からぶどう色に塗装を変更されたEF64-1001です。
9時41分、定刻通り高崎に到着しました。
ここでは機関車を交換します。その様子を一目見ようとホームには人だかりが!!
ここからはEF60から蒸気機関車のD51が牽引します。
さて、まもなく出発です。
ここからは観光客でいっぱい、満席です。途中の車内では抽選会などがあって、盛り上がりました。
電車でディーゼルカーと客車列車って、乗り心地が違うんですよね。
数両に1両、電動車がある電車やディーゼルカーはどの車両も比較的スムーズに動き出しますが、客車列車は先頭の機関車だけが動力車ですから、前から順に牽引する力が加わるのです。だから、発車時に一瞬ガクンという衝撃が生じます。
そして、電気機関車と蒸気機関車ともニュアンスが違うことにも気がつきました!!
途中の渋川で、長時間停車しました。ここでは機関車に乗り込んでの記念撮影なども行われています
(じつは後続の電車に追い越させるための時間調整も兼ねているようです)。
そうして列車は定刻通り、終点の水上に到着しました。
跨線橋を渡って、駅の外に出ることにしました。その前に、今乗ってきた列車をパチリと。
急行型の12系客車、随分減ったんでしょうね。
水上温泉郷への玄関口ともいえる水上駅です。
普段の利用客はとても少ないそうです。実際には上越新幹線の上毛高原駅を利用する方の方が多いのでしょう…
ここからは奥利根の山々が眺められます。新緑が美しいですね!
ここまで乗車してきたEL&SL 奥利根号は、この水上で上野に向けて折り返します。
前後に運転台があるEF60であれば、基本的に何も気にせずそのまま上野側に機関車を連結すればいいだけです。
ならばD51は? テンダ(炭水車)を前にして本線を走行するわけにはいきません。
ということで、往時と同様にこの設備が使用されるのです。
ターンテーブル
D51-498がバックでターンテーブルまでやってきました。
ターンテーブルが回転して…
再びバックでターンテーブルをあとにします。
このあと機関車は石炭ガラを処理したり石炭の補給、給水などのメンテナンスが施され、復路に向けての準備がなされました。
わたしは水上でD51-498と別れ、さらに上越線を北に向かいます。
by mickie